イタリアのデザイン工房であるベルトーネから、アルファロメオの次世代クーペのデザインスタディ「パンディオン」が発表されました。
現在のアルファロメオのラインナップは、8Cコンペティツィオーネを頂点に、クーペの「GT」「ブレラ」、セダンの「159」、オープンの「スパイダー」。その下に「147」またその下に「Mito」となっていますが、実は最近のアルファロメオは販売面で決して成功しているわけではありません。
日本においては「156」「147」の連続ヒットにより、その人気は復活したかにみえましたが、世界的にみると、最近では親会社のフィアットからその収益性の悪さによりお荷物扱いされているようです。
その原因は、メーカーの規模に対しプラットフォームの数が多いこと、そして「ブレラ」「スパイダー」「159」の三兄弟の大幅な不振にあります。とくに159シリーズの不振は156の成功後、同じセグメントのドイツ勢に対抗していくために満を持して投入されたモデルだけに大きなダメージとなりました。
そこで、今年の6月で100周年を迎えるアルファロメオは今後、次世代の新型車を順次開発し、メーカーの存続を賭けた勝負に出ます。
その第一弾はまもなく発表される147の後継車「ジュリエッタ」ですが、本当の勝負はそのあとに続く新型のクーペ、オープン、セダンの3部作です。
というのも、クーペのデザインは冒頭の「ベルトーネ」によるものですが、なんとオープン(スパイダー)は同じくイタリアの「ピニンファリーナ」。そしてセダンは「ジウージアーロ(イタルデザイン)」がそれぞれデザインを担当するという力の入れようなのです。
アルファロメオは、世界に誇るイタリアの才能を集結させた、まさに背水の陣と呼ぶに相応しい豪華な顔ぶれで今後を賭けた戦いにでるというわけです。
さらには、驚くことに新型3部作は、駆動方式をこれまでの「FF」ではなく「FR」で展開するというのです。
車格アップによりBMWの「3」やメルセデスの「C」に対抗するも、まったく勝負にならなかった「159」の反省から、アルファロメオはこれらのライバルに「FR」で真っ向勝負に出るというのです。
正真正銘のイタリアデザインにFRシャーシ。これはさすがに心躍ります。しかもデュアルクラッチの開発も完了したようです。
こうなればついでにエンジンも専用開発の高回転エンジンで・・・。
まっ、それはともかくFRシャーシを手に入れることでフィアットグループ内のポジションも確立し、BMWやメルセデスのライバルとして、100周年を迎えるアルファロメオの新しい挑戦が始まります。
個人的にも「159」には心を惹かれながらもFFというのがどうも引っかかっていましたから(4WDもありますがベースはFF)、今後のアルファロメオにはものすごく期待してしまいます。
posted by JJmasa at 23:00
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Alfa Romeo
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