いよいよマクラーレンの市販スポーツカー「MP4-12C」の全貌が明らかになってきました。
そのボディサイズは全長4507×全幅1908×全高1199mm、ホイールベースは2670mmということで「458イタリア」のボディサイズ(全長4527×全幅1937×全高1213mm、ホイールベース2650mm)とほぼ同じであることが分かります。
特筆すべきは、市販車としては世界初のワンピース構造のカーボンファイバーモノコックを採用することにより車両重量がわずか1300kgに抑えられている点です。
そして、その超軽量ボディに搭載されるエンジンは、ライバル達のような大排気量の自然吸気エンジンではなく、最大出力600ps/7000rpm、最大トルク61.1kgm/3000rpmを絞り出すオリジナル開発の「M838T型」直噴3.8L、V8ツインターボ。
トランスミッションは、今やスーパースポーツの必須アイテムであるパドルシフト付き7速ダブルクラッチAT(SSG)を装備。
これらのスペックをみるだけで脅威的なパフォーマンスを発揮するであろうことが容易に想像がつく(0−100km/h加速3.0秒以下の予定)MP4−12Cではありますが、実はこのクルマのポイントは搭載されるエンジンが3.8Lの過給器付きエンジンであるというところです。
マクラーレンは、初の完全オリジナルロードカーであるMP4−12Cを開発するにあたって、その心臓部であるエンジンにライバル達のような大排気量の自然吸気ではなく、比較的排気量の小さい過給器付きのエンジンを選んだというところが非常に興味深く、「MP4−12C」のコンセプトのベースがその“軽さ”にあることがよく分かります。
クルマの心臓部であるエンジンさえも、カーボンモノコックによる超軽量化のコンセプトを達成させるために、より軽量でパワーを稼げる過給器付きのエンジンを選んだというところに「MP4−12C」の“軽さ”に対するこだわりが感じられるのです。
イタリアのライバルがそのパフォーマンスと同時に自然吸気による官能性にこだわったのに対して、マクラーレンはあくまでも合理的かつ絶対的なパフォーマンスを重視したかったのでしょう。
その思想はGT−Rにも通ずるものがあります。もちろんその開発費(販売価格)の違いによる駆動方式をはじめとしたパッケージングは大分異なりますが…。
マクラーレン初となる完全オリジナルのロードカーのターゲットは、まずはフェラーリやランボルギーニを完璧に越えることにあるというわけです。
そしてマクラーレンのこだわり、つまり「MP4−12C」のパフォーマンスは、458やガヤルドを圧倒的に凌駕するはずです。というよりも少なくともサーキットによるラップタイムは世界最速となることは間違いないところでしょう。
ただ、「MP4−12C」のパッケージングは、確かに現在考えられる最高のものであるとは思いますが、個人的にはあと150kg位軽量化して、ターボを取り払ったNA仕様の「MP4−12C」があれば完璧だと思います・・。
posted by JJmasa at 08:01
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