多くのファンを魅了するスパでの週末は、フリー走行の段階から“これぞスパウェザー”という展開で始まりました。
時折降る大粒の雨による波乱の予選は、ウェバーのポールで決着。レッドブルチームは、今シーズン12回目のポールポジションを獲得し、とうとうチームのシーズン最多ポールポジション記録で歴代2位となる快挙を達成してしまいました。
スパでの戦前の予想は、強大なダウンフォースと引き換えに最高速の伸びないレッドブルのマシンが失速するというものでした。しかし、クビサの活躍などはあったものの、結局はいつも通りの予選結果にガッカリ?レッドブルにとっては今後のシーズンで数少ない不利なサーキットになるはずでしたが、決勝レースを見据えて各チームが雨用のセッティング(ウィングを立てて最高速が伸びないセッティング)にせざるを得ない状況がレッドブルの唯一の弱点を埋めてしまったのです。
ただし、このままでは終わらないのが、スパ・スパンコルシャンというサーキットです。
気まぐれなスパウェザーがどんなレースを演出するかは誰にも分かりません。運命の女神が作り出すベルギーの雨雲は、必ず決勝レースに大粒のスパイスを加えてくれるでしょう。
もちろんポールのウェバーとて、そのポジションが安泰ではないことを十分に承知しているはずです。
たとえレースが完全なドライコンディションであってもポールから優勝するのは難しいコースですが、一度雨が降り出せば・・・。
ということで、この週末のポディウムの頂点に立つためのポイントは、“天候を読みきるセンス”。ウェットでのドライビングスキルも然ることながら、この天候を嗅ぎ分けるセンスが勝敗の行方を握るカギになってくるはずです。
優勝の予想はバトンでどうでしょう。“This is スパウェザー”になった場合、今シーズン何度も荒れたレースにおいて、ドライバーだけでなくエンジニアの“センス”も光ったマクラーレンのバトンが今回も魅せてくれるような気が・・。
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